活動日誌

経産省がすすめるGIGAスクール構想、子どもたちの最善の利益が優先されていない

2021年3月20日

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 日本共産党畑野きみえ衆議院議員を通して、藤沢の子どもとメディアを考える会の皆さんと「小中学校へのICTを活用した教育導入を懸念する保護者からの質問と要望」を文部科学省、総務省、経済産業省に提出し、議員会館の会議室で各省庁の担当者に直接訴えました。

 文科省は頼りない答弁に終始し、経産省の「教育産業室」はこんなに素晴らしい「GIGAスクール構想、教育イノベーションに向けた民間教育と学校教育のコラボ、誰一人取り残さない未来の教室(社会全体が教室)と自慢。このままでは世界で羽ばたけない、先生は一人で40人を一人ひとり見られない、データーが残せることがすべてで、どこでつまずいているか把握できる利点がある、文科省は予算が限られているので補正予算で対応した。現在は学びの多様性が整っていないと語りましたが、呆れるばかりです。

 5Gは、高い周波数帯の電波が使われるが人体に影響を及ぼす作用は変わらない。携帯基地局が設置されても基準値以下の電波であれば人体への悪影響は認められていないと健康被害はないの頑な対応でした。大人も子どもも違いはない。科学的に証明されていないというなら、子どもたちの体に影響はないという根拠もないと思います。

 文科省はタブレットの使い方は自治体で決める、教科書との比率は年間2分の1未満で進め半分以上は使ってはいけない、デジタル教科書の導入は是非を検討している?健康被害はある。それをふまえてあり方を考える。しかも、今「端末の利活用」の通知を送付した!?これで4月からGIGAスクールできるんでしょうか?学校現場や教員が混乱し困っている理由がよくわかりました。文科省と経産省の温度差を感じました。 

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 藤沢市の中学生のタブレット

 保護者からは、「ソサエティに対応する子どもを望んでいない。とにかくタブレットを配ることありき、学習能力の向上が目的になっているが脳や思考力が定まるまでまってほしい。大人の基準で電磁波を安全だといわないでほしい。子どもの基準値をだしてほしい。健康調査をしてほしい。予防原則に沿って進めてほしい。タブレット更新5年目に大量にでるゴミはどうなるのか?使いたくないという選択しを認め学習の場を」などさまざま要望や意見がだされました。

 経産省の描くGIGAスクール構想はタブレットと学習アプリがあれば、極論かもしれませんが学校も教師も必要ないといっているように思えました。子どもたちや教育を産業と捉え、実験するように思えます。子どもたちの学びあいや豊かな感性を育てること、子どもの学ぶ権利、最善の利益がないがしろにされているように感じました。今回の畑野さんと保護者の皆さんと一緒に要望、意見交換は貴重な場になりました。

 ゆっくり成長し発達していく子どもたちもいます。教育の目的は、人格の完成です。今回の畑野さんと保護者の皆さんと一緒に要望できたことは貴重な場になりました。これからも、保護者、学校の声もあわせて届け、引き続き改善を求めていきます。