「 川崎こども心理ケアセンター かなで」(児童心理治療施設)を視察。川崎市が社会福祉法人さんに委託事業として民説民営で設置した施設だそうです。川崎市の小・中学校の分教室が、施設の1階に設置されています。入所の子どもたちを24時間見守ることができるそうです。
家庭環境、学校における交友関係その他の理由により社会生活への適応が困難となった児童を短期間入所させ、または保護者の下から通わせて社会生活に適応するために必要な心理に関する治療、生活指導を行い、退所後の相談や援助を行うことを目的としているそうです。全国では45施設あるそうです。
入所対象は、虐待を受けて学校の適応が難しい、児童養護施設の子ども集団でうまくいかない、孤立して精神的にもろい、被害者になりやすい子どもたちです。「かなで」では、児童養護施設や病院からの入所が多いそうです。
治療的生活支援、治療的教育、心理治療、精神科治療(診療所併設)それぞれ心理士、教員、保育士、指導員、医師などのスタッフで人員配置が手厚くなっています。国の基準よりも川崎市の独自政策だそうです。
子どもたちが安心して過ごせ、ゆっくり流れる時間の中で食事、入浴、遊び、勉強を心を許せるスタッフと過ごす。人とのかかわりが下手な子どもたちに、人の中で生きていく力をつける。人に頼る力をつけることなのだと施設長さんから説明がありました。
川崎市と社会福祉法人さんが、ひとり一人に寄り添った支援のために、豊かな環境と手厚い人の配置を行っている取り組みだと感じました。県にもこの位置づけが求められていると感じました。