社会問題

わくわく妄想用履歴書を書いてみよう?

2016年3月15日

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 「ライフキャリア教育かながわモデル発信事業費」1300万円が2月補正予算に提案されています。H25年度からの取組で、高校生用冊子をHRで配布、生活課の授業で使われていたそうです。今回の補正はH28年度から大学生用啓発冊子の作成、大学向け出前講座及び教材開発、さらに効果的な教材開発のために検討会を設置する。教材の開発は、アクティブ・ラーニングの手法で、専門的な知識・経験を持った業者に委託し開発を行うという事業内容です。

 写真のように高校生むけ冊子は、生命保険のライフプランシートにそっくりです。「わくわく妄想用 婚姻届」を書こう!つきあい開始、プロポーズ、挙式、子どもの予定、家事の分担、夫婦で大切にしたいことを記入するようになっています。

 事業の目的には、将来的に仕事と出産・子育ての両立を図ることができる社会の構築を目指すとなっています。担当は男女共同参画課ですが冊子の表現では、結婚して家族や子どもをもつことが充実した人生になるような誘導があります。男女共同参画の視点でといいながら、結婚を選ばず生涯仕事を続けていくことがいけないことのように感じるのではないでしょうか。別の選択があってもいいはずです。青年たちのそれぞれの夢や希望、人生は、個人の自由ではないでしょうか。生涯にわたって果たす役割、経験を型にはめてしまうようでこの事業に疑問を感じます。

 県の「ライフキャリア教育支援」HPには、H26年10月に「教育推進フォーラムが開催」されていますが、基調講演「企業が求める人材とライフキャリアの視点」とパネルディスカッション「大学におけるライフキャリア教育に期待すること」が企業数社のパネラーにより行われています。

 県がこのような事業を予算を使い行う必要があるのでしょうか?この事業は青年たちへの教育支援でしょうか?企業主導の若者づくり学校の授業は、生徒たちに自由な発想で将来の夢や希望、これからの人生について考え、語る場にすることが必要ではないでしょうか。