活動日誌

命の水を企業に任せられない。安全・安心な水の安定した供給は自治体の責任で行うべきです!

2019年1月17日

 1月12日に開催された水道の広域化・民営化を考える学習会に参加しました。講演は立命館大学政策科学部特任教授の仲上さん、報告は近畿水問題合同研究会の植本さんから行われとても充実した学習会でした。

現在神奈川県内の水道料金は、60㎥/2か月で松田町が最も安く4536円、藤沢など県水利用は8642円、横浜は10186円、一番高いのは真鶴町の17669円です。箱根町は包括委託している地域は8642円ですが、町の直営は5940円と安くなっていて同じ箱根町の住民の水道料金に格差がおきています。

 神奈川県は、2011年1月に松沢知事が「神奈川方式による水ビジネス」を発表し、8月に黒岩知事が「神奈川方式・水ビジネス」を本格始動しました。2014年4月から「箱根地区水道事業包括委託」始まり、県企業庁箱根水道営業所が行ってきた業務を民間企業「箱根パートナーズ株」に委託し現在も続いています。

 この事業の進め方は、まずステップ1県内の展開・ステップ2国内への展開、ステップ3海外への展開となっています。水ビジネスモデルづくりは箱根地区水道事業の包括委託ですから、まさに今回の国の水道の民営化の先取りです。

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 水道の民営化・広域化によりさまざまな影響が懸念されています。海外では水道料金の値上げや水質の低下、老朽管などの対応の遅れ、企業の撤退。再公営化が世界の流れになっていて水の民主主義といわれています。世界では2000年から17年間で267か所が再公営化しているそうです。

 「病弱な人が一生、体に入って影響がないものが水」というお話に納得。安全・安心な命の水を安定して供給することが求められています。利益を追求する企業に任せることはできません。

自治体の責任と役割が問われています。住民の皆さんの「命の水を守れ」の運動と心を一つにして私たちも、自治体による水道事業が続けられるよう、国が必要な支援を強めるよう求めていきます。命にかかわる水は公衆衛生であり人権です。