社会問題

ブラック産業医

2016年11月20日

 電通の鬼十則(殺されても放すな)がなくなると報道がありましたが、働く人を大切にする会社に変わることができるのかが問われています。

 今日は神奈川地域労組協議会の定期総会に参加させていただきました。そこでブラック産業医が存在することを聞きました。月百時間を超える労働を強い、病気を治し主治医から復職を認める意見書を2度も提出している社員について、会社が契約している産業医が「他の会社ならとっくにクビ」と暴言を吐き復職を認めないそうです。また社内コンプライアンス部が会社に都合よく未払い残業代・出勤簿の改ざんを行っていた。調査要求をしたが、うやむやになっているそうです。

 産業医は労働者の職場の状況を把握し、健康管理を専門的な立場で指導・助言する医師であり、大切な役割をもっています。以前私が相談を受けた藤沢の職場でも、会社が雇った産業医が労働者に対して人権侵害をおこなっていることがわかりました。しかも産業医は高額な手当で雇われ、経営者側の立場で労働者と接し、病気を理由に退職を進めていたのです。その後労働者の皆さんの取組もあって会社よりの産業医は交代しました。産業医の役割は中立性と、なおかつ労働者の権利を守る立場にたつことが必要ではないでしょうか。

 長時間、過密労働、低賃金、未払い残業代など働く職場でのストレスはメンタルヘルスの方々を増やし、過労死、過労自殺があとを絶ちません。過労死防止法の制定は行いましたが、その一方で残業代ゼロ法案など労働法制の改悪を進めようとする安倍政権です。

 こんな政治おかしい!と声をあげ一緒に変えるために連帯して力をつくすことが求めらています。ブラック企業はもちろんですが、ブラック産業医もなくしましょう。