私の思い

ありがとうの言葉

2016年6月20日

 昨日の午後、母のグループホームに行きました。ちょうど3時のおやつの時間で車椅子に座って目をつぶったままの母に「お茶飲む?とコップをさしだすと、目を開けて「ありがとう!」「これおいしそうだよ」と差し出すと「ありがとう!」小さなゼリーは、「キレイだね!」

 そういえばいつも母は、何かしてもらうと施設の職員さんは、必ず「ありがとう」と言っています。もともと穏やかな性格でしたが、頻繁にありがとうがいえる母になぜだろうと思ってしまいました。認知症になって施設のお世話になっていますが、母の人を思いやる心の強さや今のここでの暮らしが穏やかだからでしょうか。母の気持ちを尊重して対応してくださっているスタッフのみなさんには本当に感謝しています。

 私たちが、あたり前のように感じているさまざまなことに感謝しているかといえば反省すべきこと、後悔することが多くありそうです。

 批判、怒り、失望、嫉妬、後悔など、さまざまなマイナスの感情がたえまなく続くとストレスが増して、優しさやいたわり、ねぎらいや感謝の気持ちを忘れていくのでしょうか?攻撃的になったり、何も感じなくなってしまうことだけは避けたいです。

 「ありがとう」の言葉は人を優しく、和やかにすることができますね。母は職員さんが腕をさすっていると、じっと見て「痛いの?」と聞いてくるのだと話してくれました。

 相手の苦しさや悲しさ、つらさを感じていたわり、ねぎらうことが、人と人をつなぎ争いをなくすことだと母に教えてもらった気がします。