活動日誌

日本で最初の公立近代美術館 神奈川県立近代美術館 鎌倉は文化の発信地

2015年5月30日

CIMG6688

CIMG6689 

 新かながわの取材で鎌倉近代美術館を訪ねてみました。鎌倉八幡宮敷地内にある美術館は、お隣がハス池になっていて水の上に建物があるように見えます。この日はハスの葉に雨のしずくの粒がころがる光景をほほえましく感じながら、静かにたたずむ美術館の中に入りました。実は鎌倉近代美術館は今、存続の危機をむかえています。この鎌倉館は、鶴岡八幡宮との借地契約満了のため1月末で展覧会活動に終始符を打つことになったとチラシには書かれています。

 鎌倉館の最後年、所蔵作品を3期に分けて紹介するとのことで、今は第1弾として PART1「1985~2016」近代美術館のこれから の展示が行われています。展示室だけでなく建物の外や中庭、通路や池にも作品が置かれ、空間も芸術に触れることができる素敵な美術館です。子どもの頃に訪れた箱根の彫刻の森美術館も野外に作品が展示されていたことを思いだしました。

 小雨の中でしたが、女性のグリープの方々やご夫婦で熱心に鑑賞されている方もいました。作品の鑑賞に集中している時間は、現実から離れ貴重な体験ができる素敵な空間でした。是非皆さんもおでかけください。

 神奈川県知事は、神奈川臨調という緊急財政対策の流れの中で、この鎌倉近代美術館をなくそうとしています。建物は残して、八幡宮が展示などに利用することも報道されていますが、美術館ではなくなります。借地契約のことを全面にしていますが、建物の維持費、採算性が重視され、芸術・文化が軽視されている県政の貧困を感じてなりません。公立であってこそ芸術や文化が守られ、県民への保障だと感じています。県民の合意もなく来館者の声や、県民の意見を聞かず県民の財産である公立美術館を知事の判断でなくすべきではありません。

 県民の存続を求める声を集め、高めていきましょう!私たち議員団も力をあわせます。